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ぬるい眠り

ぬるい眠り (新潮文庫)ぬるい眠り (新潮文庫)
(2007/02)
江國 香織

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ひさしぶりの江國香織さん。ずっと買ってあったんだけどなかなか読む気がしなくてほったらかしてあったもの。最近なんとなくタイミングな気がして再び手にとってみた。ら、おもしろくするする読めた。

短編集です。
短い話から長い話まで、いろいろ。

表題作がいちばん好きかなあ。「ぬるい眠り」。読みながらずっと不安で、最後にきちんと決着がついたことにひどく安心した。とらわれて抜け出せないことって苦しいよなあ。新しいものが目の前にあっても、自分が可能性を捨てない限り、ずるずると引きずられてしまうっていうこと、ある。
あと「とろとろ」。恋人がいるのに他の人とも関係をもつ女性の話なんだけど、この浮気の考え方が面白い。

私は信二にとろとろになり、はじめて浮気をする人の気持ちがわかった。誰も大きな声では言わないけれど、人間は浮気をせずにはいられない生き物なのだ。誰か一人に全身全霊でとろとろになったまま、平気でいられるはずなんてない。


他の人がこんな気持ちで浮気をするのかは知らないけど、この感覚はわかるなあ。好きすぎるとその人だけになってしまうのが怖くて、なんか違うものに少しでも逃げたくなる。

最初の感想は「自由な人が多いなあ」だったけど、感想書いてるうちに「苦しんでる人が多いなあ」に変わってしまった。奔放とか身勝手とか理解不能とか、世間的常識から少しずれてる行動も、彼女たちが少しでも自分の苦しさから逃れようとしてのことなのかなあ、と思うと、共感と同時にどこかせつなさも感じる一冊であった。
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