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アカネちゃんのなみだの海

アカネちゃんのなみだの海 (児童文学創作シリーズ―モモちゃんとアカネちゃんの本) アカネちゃんのなみだの海 (児童文学創作シリーズ―モモちゃんとアカネちゃんの本)
松谷 みよ子 (1992/04)
講談社

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「モモちゃんとアカネちゃん」シリーズ読了。全6冊です。
前回感想を書いた「ちいさいモモちゃん」「モモちゃんとプー」以降のできごとを簡単に言うと、モモちゃんが大きくなって、妹のアカネちゃんがうまれて、パパとママが離婚して、パパだけが別のおうちで暮らすことになった、といったところで。

二人ともどんどん大きくなっていく。アカネちゃんはパパがいないことを悲しく思って泣いたり、パパの不在が原因でいじめられたりもする。
離婚家庭で育った子どもたちのさびしさがときおり垣間見えてドキリとする。
…というのは、うちも共働きその後離婚で父だけが家を出て行ったという、モモちゃんとアカネちゃんの家とまるっきり同じパターンの家なんですよね。
子どものころ読んでたとき、最後までは出ていなかったんだけど、それでもこの家のあり方にずいぶん共感していたんだろうなあ。大好きだったもの。

パパがいないことについ、泣いたり不思議がったりしてばかりいたアカネちゃん。最終巻の「マコトくんのとうこうきょひ」では、次のようなエピソードが描かれている。
友だちのマコトくんに家を「女くさい」と言われたアカネちゃんが「うち、パパがいないじゃない。ほんとのこといわれても、かなしいんだからね。」とはっきり言い返し、さらに「ほんとのこといわれても、おこんないことにしたの。」と言う。太っていることをからかわれるのがいやで登校拒否をしかけていたマコトくんが、それを聞いて「ぼくもそうする」「ケーキを二個から一個にしようかな」と言うと、アカネちゃんは「ケーキを一個にしても、パパはかえってこないんだもん」と思う。
父親の不在を事実として受け止め、人に指摘されても怒ったりしないようにしようというアカネちゃんの変化が見てとれる。さらにこのあとアカネちゃんは、ママに「パパとどうしてさよならしたか」知りたいとお願いし、パパに会いにいく。
現実を受け止めて、自分なりに消化していこうという姿勢。それはこの小さいアカネちゃんに訪れた、大きな成長ではないだろうか。


ママとパパが別れた理由は、森のおばあさんいわく「パパはあるく木でママは育つ木」。
最後の最後にパパは亡くなってしまうのだけど、離婚という形が、みんなが自分らしく生きていくために選ばれた最良の選択だったと信じたい。
後記で、やはりこれは松谷さんがご自分の離婚経験を作品に投影して書かれたものだとの記述がありました。子どもたちを、大きな喪失を幼少期に抱えることになった一人の人間として、母親の目であたたかくもまっすぐとらえたこのシリーズは、だからこそ大人にも子どもにも長く読みつがれているんだろうと思います。

モモちゃんとアカネちゃん (児童文学創作シリーズ モモちゃんとアカネちゃんの本 3) モモちゃんとアカネちゃん (児童文学創作シリーズ モモちゃんとアカネちゃんの本 3)
松谷 みよ子 (2000)
講談社

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ちいさいアカネちゃん (児童文学創作シリーズ モモちゃんとアカネちゃんの本 4) ちいさいアカネちゃん (児童文学創作シリーズ モモちゃんとアカネちゃんの本 4)
松谷 みよ子 (2000)
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アカネちゃんとお客さんのパパ アカネちゃんとお客さんのパパ
松谷 みよ子、伊勢 英子 他 (1983/01)
講談社
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