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Two Trains

Two Trains / 魚住 直子

児童書ですが、この作者の作品にはごまかしがなくて好き。
小学生の女の子を主人公にした短編が、5つ。
どれもこれも、友達関係の微妙な変化を描いたものです。

●「好きな人がいないなんて、へん」。ちょっとした言い合いが原因でからかわれたのどかが、友達を見返してやろうと決心する「変心」。

●ミジュクと呼ばれ生徒に嫌われている先生の話「ミジュク」。主人公はみんなと同じようには先生を嫌いには思えず、母から伝え聞いた学校の外での先生の姿に同情する。

●転校した先で仲良くなった友達にことあるごとに「ばかじゃん!」と言われ距離を置くようになった恵理菜が、過去を乗り越えていく「ばかじゃん!」。

●憧れている女子と、軽蔑している女子との間で揺れる気持ちを描いた「親友になりたい」。

●表題作「Two Trains」。
ピアノに通う途中、一瞬だけ並ぶ電車にいつもいる少女と仲良くなったひなた。両親の離婚で不安定になる心を、彼女と話すほんのわずかな時間が癒してくれていた。

どれもこれも、身に覚えのある感覚。友達関係の中で生じる小さな誤解とか優越感や自尊心を、正面からストレートに描いている。
自分らしくあること、本当に気の合う人と心を通わせること、前に進みたいと思ったらちゃんと話し合うこと。排除されることに怯えて、ともすれば忘れてしまいそうな「勇気」をたくさん思い出させてくれる。
ちゃんと等身大の、小さな小さな一歩。それは傍から見たらどうってことないのかもしれないけれど、たぶん自分の中ではすごく大事なこと。

学研のこのシリーズの本って、人間関係とか心理描写がすごくうまくて、オトナが読んでもちゃんと面白い作品が多いと思います。
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