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死神の精度

死神の精度 死神の精度
伊坂 幸太郎 (2005/06/28)
文藝春秋

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この作品の主人公は死神。
死神の仕事、それは、一週間調査をし、担当する人間の死について「可」「不可」の判定をくだすこと。
嫌がらせ電話に追われる冴えない電話嬢、復讐を誓うヤクザ、雪で閉ざされた山荘での連続殺人事件、恋をする青年、殺人犯の少年、などなど、死を一週間前に控えた人間たちと死神・千葉のやりとりをつづった短編集。どれかひとつを、と言われてもなかなか選べない、心に残るエピソードばかりでした。

人間たちはそれぞれ問題をかかえ、日々どうにかしようと、どうにもならないと、足掻いて生きている。
「死にたい」と呟いたり、「死にたくない」と叫んだり、殺してやると思ったり殺されたくないと泣いたり。
それでもどうせいつか私たちは死ぬ。
死神だから人間の考えていることなどわからない、とときおり滑稽そうに人間の悩みを見つめる、千葉のクールな目線はいっそ救いにも感じられた。

「眩しいのと、嬉しいのって、似てるかも」
最終章、とても感動的だったんだけど、この言葉はなんとなく想像しがたかった。
私はきっと、眩しそうな顔をしている人がいたら「悲しいの?」って訊いてしまう気がする。

* * *

個人的に、『重力ピエロ』の彼が出てきたのがたいそう嬉しかったり。
つーか千葉さん、なんかかわいすぎた(笑)人間じゃないからしかたないんだけど、思いっきし天然なんだもの…
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くいもの処明楽

くいもの処明楽 (MARBLE COMICS)くいもの処明楽 (MARBLE COMICS)
(2007/03/15)
ヤマシタ トモコ

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初めて読んだときは「うーん、イマイチ?」だったんだけど、じわじわよさが来たかもしれない。
わりとこーウダウダしている感じのお話です。素直に好きなら好きーって突っ走れないオッサンのお話です。

オッサンの話はまずおいといて(え)、この中に、わりと救いのない終わり方をする話が一編あって、それを読んだときはっとした。そういえば最近読んだBLってハッピーエンドばかりだったなあってことに気づいた。こんなのってしばらく出会ってなかったなあ、でもそれがリアルでよかったなあと。BLにはまり始めた初期の頃は、ほんとに救いのないような暗い話を好んで読んでいたからちょっと懐かしかった。
私はひねくれ者なので、BLでハッピーエンドだとなんだか都合よすぎて腹がたつこともある。救いがあるとほっとすることもあるけど、救いがある=ハッピーエンドってわけじゃないもんね。絶望の中にこそ浮き立つ幸福や優しさもあると思うし、そういうものこそが読みたい。

そどむ 完全版(全2巻)

そどむ 上 完全版 (1) そどむ 上 完全版 (1)
小野塚 カホリ (2007/05/11)
講談社

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版元がなくなって中途半端に止まっていたのが、完全版として最終話まで収録。わー。すごく待っていたんだ!うれしい!

話の出来としてはけしてよくはないけれど、不器用な力を信じることができる作品。好きな人とやっていくために努力すること。罪も傷も消えたりはしないけど、人は変わるってこと。どんな場所からでも、一歩だけでも進むことはできるんだって思わせてくれる。

ネバーランド

ネバーランド ネバーランド
恩田 陸 (2003/05)
集英社

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去年の夏買ってそのままになってた一冊。ドラマ化もしましたね、たしか。
冬休みを学生寮ですごすことにした3人(+1人)の少年たちの話。ゲームにかこつけて秘密を告白するうちに明らかになっていく4人それぞれのトラウマ。つねに他人と本気でかかわりたいと願い、それでも本気でかかわるのが怖い、十代特有の感覚を思い出した。
恩田さんはミステリーよりも青春小説のほうがいいなあ。

しゃべれどもしゃべれども

しゃべれどもしゃべれども しゃべれどもしゃべれども
佐藤 多佳子 (2000/05)
新潮社

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佐藤多佳子の魅力はいったいなんだろうといつも考えるのですが、いまだにうまい言葉が見つかりません。「語り」の力かなあ。語り手が本当にいいんだ。嘘がないまっすぐな言葉に、誠実に的確に人を捉える目に、自分の失敗や欠点を素直に受け止める心に、時折のたうちまわりたいほどの興奮を覚える。なんだかたまらない!という気分になる。
『しゃべれども~』は、なんというか、理想のツンデレだと思いました。

* * *

白泉社から出た勝田文さんのコミックも読みました。さすがに急ぎ足の感は否めなかったけど、これはこれでよかったなあ。
なにがどうって、白馬師匠がかっこよすぎた…!

メゾン・ド・ヒミコ

メゾン・ド・ヒミコ 通常版 メゾン・ド・ヒミコ 通常版
Osamu Kubota、細野晴臣 他 (2006/03/03)
角川エンタテインメント

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つーかもう、なんですかこれ…! すごい萌えた…!
なにに萌えたって、ゲイではない、主人公(柴咲コウ)と岸本(オダギリ)の関係なんですけどね。あーこの、この距離感なんだよ…!「恋愛とは似て非なるもの」。「恋愛になれないけれど恋愛より強い絆」。
「メゾン・ド・ヒミコ」=ゲイのための老人ホーム、という場所で、創設者であり主人公の父親でもある「卑弥呼」という人物を通して、思いを共有したり反発したりする二人の関係がいいのですよ。岸本がゲイであるがゆえに形にならない関係の、もどかしさと悲しさ、そして確かさ。
「絶対に恋愛関係にならない」というのは、ある意味萌えへの重大な要素かもしれないです(私にとっては)。

オダギリジョーやっぱりなんというか、色気があるなあ。胡散臭いのに妙に母性本能をくすぐられるいやらしさというか。
いろんな意味でツボな映画でした。

バッテリー(映画)

バッテリー(映画)
4/22鑑賞

監督:滝田洋二郎

映像ってすごい。あさのさんがあんなにも言葉を尽くして描こうとしたものを、たった一瞬のショットで、表情で、すべて表してしまうんだもの。

焦点が絞られてとてもすっきりまとめられていて、映画という表現方法の「力」を見せてくれた、よい作品でした。
巧も豪も青波もかなりイメージどおりで、そのまなざしや表情の雄弁さにひたすら驚かされた。子どもたちがすごくよかったなあ。門脇と瑞垣は、どう見ても中学生ではなかったけど…ちょっと笑っちゃったよ…。

主役のバッテリー以外のことはかなり端折られてるし、監督解釈で家族ドラマにまとめられているから、物足りないと思う人もいるかもしれません。都合よくまとめられちゃっている問題もあるし。

でも、原作の散漫で振れ幅の大きすぎる部分を映画はうまくこそげ落として、芯を一本わかりやすく通していたと思う。
滝田監督って、陰陽師にしろ阿修羅城にしろ、原作のエッセンスをすくい上げてそれを自分解釈で再構成する、っていう作品の作り方をしている印象が強いんだけど、今回はそれがうまく作用したなあと。
しかも映像がきれいだった。アングルとか景色とか表情とか。

一本の映画として、心地よい作品だったと思います。

あさのさんがチラッと出ていた。

ラスト・イニング

ラスト・イニング ラスト・イニング
あさの あつこ (2007/02)
角川グループパブリッシング

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『バッテリー』6巻のその後、彼らはそれぞれの選んだ道へ進んだ。高校に進学した瑞垣の視点から語られる物語。

* * *

…どうして自分がこんなにもあさのさんに厳しいのかと。
まったくもって不思議なのですが、今回もちょっと厳しいことを書きます。

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4月読了本など

4月読了本

【マンガ】
『拝み屋横丁顛末記<8>』(宮本福助/一迅舎)
『BLEACH<27>』(久保帯人/集英社)
『喜劇は恋で進化する』(阿仁谷ユイジ/東京漫画社)
『はしってゆけどこまでも』(小鳩めばる/幻冬舎)
『NANA<5-15>』(矢沢あい/集英社)
『ホタルノヒカリ<8>』(ひうらさとる/講談社)
『OPERA VOL.6』(茜新社)
『くいもの処明楽』(ヤマシタトモコ/東京漫画社)
『地球へ…<1>』(竹宮恵子/スクウェア・エニックス)
『聖伝<1>』(CLAMP/新書館)※文庫版
『め組の大吾<1-20>』(曽田正人/小学館)※再読

【小説】
『総統の子ら<下>』(皆川博子/集英社)
『10歳の放浪記』(上條さなえ/講談社)
『恋と服従のエトセトラ』(桐嶋リッカ/幻冬舎)

【映画】
「メゾン・ド・ヒミコ」(4/1、DVD)
「バッテリー」(4/22、新宿ガーデンシネマ)

【舞台】
「あいあい傘」(4/16、東京セレソンDX/シアターサンモール)

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