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No.6 #1

4062755238NO.6♯1
あさの あつこ
講談社 2006-10-14

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早いな、文庫落ち。というわけで購入。
…あらら、面白いじゃないの。へたするとバッテリーより好きだわ、このテイスト。
少年同士の過度なスキンシップ的な部分にはなんかもうこれといったときめきはないのだけれど、主人公二人の、目が、いいと思う。
続きが気になるなー。
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漱石と三人の読者

406149743X漱石と三人の読者
石原 千秋
講談社 2004-10-19

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とってもおもしろかった。
そうだそうだ、私ずっと「作家は誰に向かって何を伝えたくて書いているのか」というのに非常に興味があったのですよ。
この本はその興味に真っ向から答えてくれる本でありました。
趣旨は、漱石が想定していた読者は「のっぺりとした顔の見えない読者」「なんとなく顔の見える存在」「具体的な読者としての存在」の三人いて、漱石は想定する読者の姿によって小説の方法をしだいに変化させていった、というもの。
はじめは身内に向けて、その後は朝日新聞の読者層に向けて、『虞美人草』において読者に予想外の反応をされるという経験で打ちのめされて後は――漠然とした読者層だけでなく、さらに読み取りに長けた人に向けた、隠喩的なものやら「ここまで読めるだろうか」といった挑戦やらもさりげなく作品に織り込んでいたらしい。

はあぁ。非常に面白かったです。苦手だった『三四郎』がとても面白いものとして読めそうな予感。レッツ再読。石原千秋せんせい、好きー。

メモ;
作品は自分を映す鏡である。客観的かつ多角的な目を持って読むこと、これすなわち鏡としての自分に気づくということ。イコール漱石の読者としていろいろな顔を持つということ。

天国はまだ遠く

4101297711天国はまだ遠く
瀬尾 まいこ
新潮社 2006-10-28

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日常に押し潰されそうだ。早く解放されたい。
慣れない営業の仕事で身も心も疲れはてた千鶴は、自殺するつもりで旅に出た。小さな集落の民宿に泊まり、死のうとするが、なんと自殺に失敗してしまう。
開き直った千鶴はその集落でしばらく過ごすことにした。民宿の主・田村に連れられて釣りに行ったり、鶏小屋の掃除をしたり。ゆるやかに日々は過ぎていく。

* * *

日常のゆたかさについて、そして自分の居場所というものについて思いを巡らせた。

千鶴のストレスに弱いけれどけっこうのんきなところとか、滑稽だけれどかわいい。
あと食べ物がほんとうに美味しそうなのがとても素敵です。

トリツカレ男

4101069239トリツカレ男
いしい しんじ
新潮社 2006-03

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一度なにかにとりつかれてしまうと、ほかのことには目が向かなくなってしまう「トリツカレ男」ジュゼッペ。そのとりつかれ方たるや普通ではなくて、とにかく生活できなくなるくらいそのことにとりつかれてしまう。歌にとりつかれれば生活はオペラに、三段跳びにとりつかれれば世界記録まで、と次々とものすごい勢いでとりつかれては究めていく。そんなジュゼッペがある日とりつかれたのは、人間の女の子。少女の傷ついた心を癒すために、ジュゼッペは東奔西走し始めた。彼女のためにできることならなんでもする。そう、なんでも。

すごくすてきなおはなしでした。
童話みたいな雰囲気の中で、何かに夢中になることも捨てたもんじゃないなと思わせてくれたり、誰かを思うことのせつなさを感じさせてくれたり。
いしいしんじさんのおはなしは、すごく強いガラスみたいな感じがします。語り口調が好き。

紅茶王子(全25巻)

4592172167紅茶王子 (6)
山田 南平
白泉社 1999-03

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処分しようかな~と…朝比奈の出てくるとこ(6~8巻)だけ読み返し。
や、やっばー…やっぱりコイツかなり好きだった(笑)。
サドでセクハラ好きで二重人格で色男! たまらん!

「朝比奈好き」と人に言うと絶対しょっぱい顔で「ええー…」と言われるのだけど、それは彼が女の子をいじめるのを楽しんでいたからだろう。女なのに堂々と彼が好きだというのは、ちょっとどうかとは自分でも思うのだけど…。
でもさ、わかる気がするんだよ、あの凶悪な気持ち。壊してしまえ汚れてしまえと呟き続ける、そのどうしようもない諦観と飢餓感。

そんな朝比奈に友人の若宮が言ったのが7巻のこのセリフ。
「君を見てるとね 女の子を追いつめて楽しんでるフリをして
 本当は自分の言葉にも穢されない子を捜してるように感じるよ」
それに対する朝比奈の返答は「世の中には汚れない存在なんてないんだよ」。そして「汚れにくい存在」ならあると思うけどね、という独白。

余談ですが、このときの若宮のやわらかい表情に、「ああ…朝比奈。アンタ友達いてよかったね…」と思わず思ったよ。

汚れない存在なんかないという客観的な諦観、そのどうしようもない絶望への対処法があの天邪鬼なセクハラだったんじゃないだろうか。器用で聡明なくせに、感情表現下手すぎる。
こういっちゃなんだけど、ある意味本当に馬鹿がつくくらい純粋なんだなと思います。綺麗なものを求めたときに、一点の染みも目ざとく見つけてしまう子。
まあ思い入れというか、私の勝手なイメージも多々あるわけですが、そういう朝比奈が好きだなんて、堂々といえてしまう私も相当なひねくれ者なわけですが…。

紅茶王子ってイイコいい子なキャラが多くてイマイチだったけど、朝比奈が出てた間はずっと楽しかったなあ。

陰摩羅鬼の瑕

4061822934陰摩羅鬼の瑕(おんもらきのきず)
京極 夏彦
講談社 2003-08-09

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私たちがふだん「あたりまえのこと」として意識もせずに過ごしていること。それはけれど、「この社会」だから「あたりまえ」なのであって、それ以外の場所においてはどうしようもなく不確かなことなのだ。
あたりまえ、常識、普通。それらの観念がいかにおぼつかないものであるのかを、私は忘れないでいたい。ちょっと規範から外れたことをした人を「非常識だ」「どうかしている」と無責任に非難するような人にはなりたくない。

とは、思うものの。
さすがにこの事件は、常人の想像を超えていたのではないだろうか。
読者にはすぐに予想がつくように描かれているのだけれども。
実際に渦中にあれば、到底思いも及ばないだろう…。ううん。

* * *

『百器徒然袋 風』で京極さんがことばを信じているということを書きましたが、やっぱりそう思う。
哲学談義のあたりはなおさら、そうでない部分に関しても、細かいところまで神経が行き届いていて。それは「自分がしたいから」でもあるのでしょうが、やっぱりそれを読み受け取ってくれる読者がいることをこの人はきっと信じている。
そんなことを考えてしまうのは、読む私に少し余裕があったということなのかもなあ。

* * *

最近私は「本読みの読解力」ということについて思いをめぐらせることが多いのですが、京極堂は本当に読解力に長けているのに違いない、と思うこと多々。物事を一面からではなくあらゆる面から検討し、自分のとるべき論はなにかと考えたうえで、相手に伝わるように発言する。
誰もがあんなふうになるのは無理、というかそうなったら怖いしかなり困るとは思いますが、ああいう思考をもちょっと鍛えたい次第。

京極堂や関君の現実の割り切り方が好きだ。
それを遠慮もなく言葉にしてしまうところも。

* * *

それにしても、他人から見た人の姿というのは、人によってさまざまだったり、それでいて変わらなかったりするのだよなあ…とぼんやり思いつつ。
いや、伊庭さんから見た京極堂があまりにかわいらしかったものだから。(参った)
そしていろいろひどい言われようなのにもかかわらず、私が見る関君はどうしようもなく繊細で純粋でいとおしいものだから。(困った)

* * *

次は邪魅! …と思いきや、なんと私まだ読んでない京極堂シリーズがあと2冊ありました…。『百鬼夜行 陰』『今昔続百鬼 雲』未読なんです…。はりきって邪魅買ったけど、どないしよ。。

百器徒然袋―風

4061823795百器徒然袋 風
京極 夏彦
講談社 2004-07-06

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「とうとう京極の新刊が出るんだって!」とワクワクして待っていたのですが、いざ出てみたら、前作をまだ読んでいなかったことに気づき…さらにこの『百器徒然袋―風』もひょっとすると一つ目の話までしか読んでいなかったのではないかと思われる。
うーん、これね、たぶん、おかしすぎたんですよ。笑いが止まらなくて、電車の中で読めなくなってしまって止まっていたんだな…。エノさんはともかく中禅寺が悪ノリしすぎ。
この本は、探偵榎木津礼二郎の活躍(?)を描いた3編を収録しているのですが、全編とおして語り役となっている本島くんが、以前何の話に出てきたのか私はまったく思い出せません…。ごめん、本島くん…。

それにしても。読んでいてひしひしと感じたのは、京極さんは言葉の力を信じているのだなあ、ということ。
あきらかに図解のほうがわかりやすいだろうに、というものの説明にもけして言葉に手を抜かない。
難しい薀蓄なんかは当然のように読み飛ばしてしまう私ですが、それでもきっと、京極さんは読者を信頼しているのだと思う。

短編だからこそ生きる、遊び心ある叙述も好きです。
各章の出だしの言葉が一緒だったりとか、最後の最後に名前が明かされるところとか、うーん、好きだわ。

9月読了本

ちゃんとメモっといたのでPC壊れてたけど記憶は確かです。えっへん。
なんかPCないのをいいことにむさぼるように本を読んだ一ヶ月でした…。当たりも多かった。
とくに今月のたうちまわったのは中村明日美子さん。耽美で重いんだけど、すごく胸に残った。
小説では瀬尾まいこ自分内ベストに輝いた『強運の持ち主』。

【漫画】
『ONE PIECE<43>』(尾田栄一郎/集英社ジャンプコミックス)
『虹ヶ原ホログラフ』(浅野いにお/太田出版)
『皇国の守護者<1-3>』(伊藤悠、佐藤大輔/集英社)
『あおくび大根<1>』(山崎健/メディアファクトリー)
『LA QUINTA CAMERA』(オノ・ナツメ/小学館)再版。
『働きマン<1-2>』(安野モヨコ/講談社)
『ハチミツとクローバー<10>』(羽海野チカ/集英社クイーンズコミックス)
『後宮<2>』(海野つなみ/講談社KCKiss)
『EXIT<10>』(藤田貴美/幻冬舎)
『LOVELESS<1-6>』(高河ゆん/一迅社)
『ショーが跳ねたら逢いましょう』(えすとえむ/東京漫画社)
『願いかなえば』(三池ろむこ/新書館ディアプラスコミックス)
『裸足でワルツを』(三池ろむこ/芳文社)
『SILVER DIAMOND<8-9>』(杉浦志保/冬水社いち好きコミックス)
『Jの総て<1-3>』(中村明日美子/太田出版)

【小説とか】
『嗤う伊右衛門』(京極夏彦/角川書店)
『強運の持ち主』(瀬尾まいこ/文藝春秋)
『覆面作家は二人いる』『覆面作家の愛の歌』『覆面作家の夢の家』(北村薫/創元推理文庫)
『ブレイブストーリー<上・中・下>』(宮部みゆき/角川文庫)
『八月の路上に捨てる』(伊藤たかみ/文藝春秋)
『寡黙な華』(榎田尤利/大洋図書SHYノベルス)

【DVD】
「嗤う伊右衛門」

フラガール

於:池袋シネリーブル 
出演:松雪泰子、蒼井優、豊川悦司ほか

行ったら映画デーで安くてびっくり。

話全然知らずに行ったので、突然聞こえてきた福島弁にびっくり。
常磐ハワイアンセンターの創設の話だったのですね…。
福島出身なので、懐かしいやらこそばゆいやら。
(ってもいわき弁だから、私が喋ってたのとはけっこう違うんだけど)

炭鉱の町をハワイにしよう、という唐突といえば唐突な計画に戸惑い、怒り、反対する人たち。
町の存続のためにと、必死で創設にかかわる人たち。
そしてそんなところによばれた、指導役のダンサー。
たくさんの人の真剣な思いが渦巻いていた。

もう、もう…泣き疲れました。
もうすっごい泣いた。中盤前から、泣き止む暇がないのですよ。
ひとつの波が去る前に、次の波がやってきて…ハンカチがその役割を果たさないくらいにぐしょぐしょになってしまいましたよ。
わりと涙もろいと自負しておりますが、そんな私の史上最高涙量を記録。

蒼井優かわいい!
松雪泰子かっこいい!
しずちゃん、よかった…。

踊る女は美しい。

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