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さくらん

4063348296さくらん
安野 モヨコ
講談社 2003-11

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花魁モノ。
安野モヨコのマンガを読むのは実はハッピーマニアに続いてまだ二作目だったのですが…
怖ろしいマンガであった…。
「この世は苦界にございますよ
 気に入ることなんかひとつだってありゃしねえんだよ」
どこへ行っても同じ。
どこへ行っても、独り。

以前、安野さん&旦那さんの庵野さんが同じアンケートに答える企画で、「似ているところは?」という問いに二人ともがそろって「孤独なところ」と答えていたのが妙に印象に残っている。
『さくらん』を読んで、なんとなく納得がいってしまった。

この孤独を見つめてなお、疾走する。
……それはとても美しくかっこよく、そしてとてもとても怖ろしいことだ。
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大奥(1)

4592143019大奥 (1)
よしなが ふみ
白泉社 2005-09-29

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文句ナシに面白い。
読んで後悔はさせない、と胸を張って言えるね。いやあ、やっぱすごいわ、よしながふみは。

ドラマの「大奥」とは関係がないらしい。(ずっとタイアップだと思っていた)
時は江戸時代。
過去に疫病で若い男子だけが死んでしまい、男が女の1/4まで減ってしまった。男は子種を持つ宝として大切にされ、女が労働力を担うようになる。将軍職までもが女性のものとなると、大奥は逆に男性のものとなった。
大奥にあがった貧乏旗本の息子・水野は、その陰湿さに言葉をなくす。
田舎者を蔑む視線、新参者いじめ、プライドの高い男たち。その中で裏表なく侠気あふれる水野は、一目置かれるようになっていく。
そんななか、七代将軍・吉宗が立った――。

ああもう、なんと言えばいいのか……。
こんな破天荒な設定内容でありながら、ハチャメチャな印象を与えぬばかりか、そこに描かれる人間のなんと凛々しいことか。
水野といい、吉宗さまといい、とにかくかっこいい。
そして画面のメリハリがきいててとても美しい。
何度も何度も何度も何度も、読み返しています。読めば読むほど味が出る。空白を読むのが楽しくて仕方がない。
よしながふみの漫画を読むたびにいつも、人間として美しい生き方とは何か、ということを考えます。
なにかひとつ、芯を通したい。

暴れん坊本屋さん(1)

4403670199暴れん坊本屋さん (1)
久世 番子
新書館 2005-09

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本好きにとって、本屋はたまらない空間である。
だれでも一度は「本屋の店員になりたい…」と思うのではないだろうか。

なんと本屋に関するエッセイ漫画であります。
著者は漫画家兼書店員さん。
「自分の本を自分で売れる!」てなわけで、初回配本を追加注文しちゃったり、新刊台に平積みしてみたり。(もちろん怒られる)
自身が漫画家ならではのネタももりだくさん。

書店バイト経験者としては、「わかるわかる!」と頷くこと多し。
タイトルうろ覚えのお客さんが多いとか、
(「新聞に載ってたアレ」は本当にある!結構ある!)
立ち読みとか(本の上にジュースを置くなー!)
万引きとか(コートの中に本を隠す人は意外と多い)
ボーイズラブ本にカバーかけるときは緊張するとか……。
私のバイトはレジ打ちと棚整理のみだったので、発注・陳列に関しては知らないことも多くて面白かったな~。

際立つのは、本の流通のままならなさ、取次の存在の大きさ。
たしかに夥しい数の書店・書籍・出版元を常に把握するのは個人レベルでは到底無理だと思うけども、このシステム、もう少しなんとかなりませんかねえ……。

* * *

ところで最近、現役書店員さんが作家デビューというの、多いですねえ。取次の週報を見ていたら、そんなニュースが立て続けに載ってましたよ。しかも二つとも同じ書店(チェーンなので店舗は違う)。

tsunamix(2)

4063405648tsunamix 2
海野 つなみ
講談社 2005-10-13

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【15年越しの。】

海野つなみさんの短編集。タイトルからもわかるとおり、かなりごった煮感の強い作品集です。むかーしのものから、最近のものまでぎゅっと詰められた不思議な一冊。

なにより驚くのは、冒頭の「少年人魚」が収められてた『KISSの事情』がもう絶版だってこと!
キスをテーマにした連作オムニバスで、とても可愛いの。すごくすごくオススメの、大好きな作品なのに。あの作品は、再販してもけして無駄にはならないよ?版元さん?

で、その中でも「少年人魚」は私の大好きな一編。
サエないオッサンと思っていた担任の先生にいつのまにかひかれていた和弥(♀)。和弥の母親は作家で、先生は母のデビュー当時からのファンだった。先生は和弥に、「お前は『少年人魚』だな」と言う。
少年人魚――それは和弥の母の小説。少年人魚と人間の少女との恋物語。言葉もなく心を通わせたものの、12年に一度の少年人魚の繁殖期にしか会えない二人(?)は、悲しい結末を迎える。
和弥は言う、「ハッピーエンドにすりゃいいーじゃん!! 恋ってもっとドキドキワクワク楽しいもんでしょ!?」と。
先生は言う、「若いねえ児島君!(笑)お前やっぱり少年人魚だな/無垢でまっすぐ/それが人を傷つけることも知らないくらい」。
そして和弥は、自分の思いが叶わないことを知る。
――この関係も、このモチーフもどこか倒錯的なのに、作品の印象はなんともサワヤカで、それがきっと海野つなみの魅力なんだと思う。大好き。

そして読んで思わず歓声をあげてしまった「プールサイドの人魚姫」。うっわ、これ、リアルタイムで読んだ記憶がかなり鮮明に残ってます。大好きだった……。この表紙を真似して描いた記憶がある……。
……昔の作品についてとなると、本の感想ってよりも、自分の思い出話になってしまう。仕方ない。15年越しのファンですから。ファンレター出したことありますから。

* * *

なんとこのたびサイン会が行われるということで、すんごく行きたかったんだけど予定がいろいろブッキングしていて、さらにもう整理券が完売とのことで……すごく残念!
でも、完売ってことはたくさんの人がサイン会を楽しみにしているってことだもんね。ぜひとも盛況にサイン会が行われて、第二回もあるといいなあ。

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